さて今日は「これまでの経験則が通じない可能性」というお題です。
前々回のコラムにも書きましたが「世界恐慌発生=金価格下落」という理解で良いと思っています。
リーマンショックのような株価が暴落する出来事が発生した場合、換金の為に金が売られる展開となりますので、一旦は金価格が下がります。
また、これまでのおさらいになりますが、金価格はこのような要因で動きます。
・株式市場と反対の値動きをする(株価が下がる=金価格が上がる)
・金の取引はドルで行われる為、為替の影響を受ける(円高=金が安くなる・円安=金が高くなる)
これまでずっとこのコラムをお読みの方には、おなじみの話だと思います。
では、これから先もずっと上記の内容が金価格に当てはまるのでしょうか。
もし、中国恒大集団が破綻した場合、上記の内容が当てはまると見て良いと思います。 しかし、もしアメリカがデフォルトした場合、上記の内容が当てはまるのでしょうか。
10月4日のコラムにこのように書きました。 ”中国の問題は、10月からスタート、アメリカの問題は12月に再燃といったところでしょうか。”
アメリカ下院は「連邦政府の債務上限を12月3日まで引き上げる法案を可決」しています。
ですので、12月3日までは、アメリカがデフォルトすることはないと思います。
では、12月4日以降はどうなるのでしょうか。 情報によりますと、10月末か11月初めごろに財務省の手元資金が枯渇するのでは?との見方もあります。
これまで通りの展開になるのであれば、アメリカ共和党とアメリカ民主党との協議により債務上限引き上げに合意するのだと思いますが、もし、債務上限引き上げに至らなかった場合「アメリカがデフォルトする」という結果となります。
これまで、アメリカがデフォルトするという事を前提に考えたことがありませんでしたが、アメリカがデフォルトした場合「金価格は下がる」のでしょうか。
仮に、アメリカがデフォルトした場合どんな事が予想されるかと言いますと…
・ドル暴落
・アメリカ国債金利暴騰
・世界的な株安
・金融機関の倒産が多発
こうなると思います。
加えて、日本や中国などアメリカ国債を大量に保有している国のバランスシートが大きく損なわれる結果となるでしょう。
アメリカがデフォルトするという事は、ちょっと想像しがたいものがありますが、もし仮にデフォルトした場合、単に「金価格が下がる」という展開にはならないような気がします。
それではまた、次のコラムでお会いしましょう。
さて今日は「金買取価格が正しい状況を示している、か」というお題です。
まずは、こちらの記事をご覧ください。
中国恒大、再びデフォルト回避の見込み−社債3本の利払い履行
https://www.bloomberg.co.jp/news/
こちらの記事によりますと、
・中国恒大集団は債務不履行宣言を再び回避できる様子
・国際証券決済機関がドル建て債3本の利払いを受け取った
ということです。
中国恒大集団の破綻が回避されたと見て良いのでしょうか。
いえいえ、実際の所は全く違うと思います。
それでは、金買取価格をご覧ください。
2021.11.11 金買取価格
純金 インゴット
¥7,250-
前日比+150円
前日比+150円という大きな値上がりを見せました。 金買取価格を見る限り、中国恒大集団の破綻危機は全く回避出来ていない、むしろ危機は高まったと見て良いでしょう。 現在、報道されている情報と金価格の値動きに違いが生じている状況だと思われます。
次は、「¥7,520-/g」という過去最高の金買取価格に迫っていくのかどうか注目したいと思います。
それではまた、次のコラムでお会いしましょう。
さて今日は「中国恒大集団と金買取価格」というお題です。
まずは、こちらの記事をご覧ください。
中国恒大、再び重大局面 10日に新たな利払い期限
こちらの記事によりますと、
・これまで2回のデフォルト(債務不履行)を辛うじて回避
・11月10日には新たなドル建て社債の未払い利息の支払い猶予期限が到来
・社債の利息1億4800万ドル(約167億円)の支払いが出来るかどうか
ということです。
当初、中国政府が助けるのではないかとの憶測が広がっていましたが、どうやら雲行きが怪しそうです。
というのは、金買取価格がこのように高騰しているからです。
2021.11.2 金買取価格
純金 インゴット
¥7,020-
前日比+30円
2021.11.4 金買取価格
純金 インゴット
¥6,960-
前日比-60円
2021.11.5 金買取価格
純金 インゴット
¥7,000-
前日比+40円
2021.11.6 金買取価格
純金 インゴット
¥7,000-
前日比±0円
2021.11.8 金買取価格
純金 インゴット
¥7,080-
前日比+80円
2021.11.9 金買取価格
純金 インゴット
¥7,090-
前日比+10円
もし、中国恒大集団が11月10日の利払いを行うことが出来れば、一旦ゆるやかに金買取価格が下がっていくかもしれません。 しかし、10日の利払いを行うことが出来なければ、中国発の世界恐慌へのと繋がりかねませんので、この場合「金が売られる=下がる」ことになると思います。
11月10日の利払いと明けて11日のマーケットに注目したいと思います。
それではまた、次のコラムでお会いしましょう。
さて今日は「総選挙後の値動き」というお題です。
総選挙が終わりました。
議席を減らしたとは言え、自民党勝利と言って良いのではないでしょうか。
自民党員の筆者としましては、満足出来る結果となり嬉しく思っています。
では、総選挙後の値動きはどうなったのでしょうか。
11月1日
日経平均株価 終値29,647円(前日比+754円)
金買取価格 純金 インゴット¥6,990-(前日比-40円)
という結果となりました。
株価が上がった分、金買取価格は値を下げましたが、マーケットは自民党勝利を歓迎していると考えて良いでしょう。
あと、最後に、気になる値動きを紹介しておきます。
2021.11.2 金買取価格
純金 インゴット
¥7,020-
前日比+30円
金買取価格が7,000円/gの水準に戻っています。
自民党が勝ったからと言って、コロナの影響が無くなる訳ではありませんし、まだまだコロナ禍が続くとマーケットは見ているのでしょう。
次は、11月中旬に予定されている大型経済対策に注目したいと思います。
それではまた、次のコラムでお会いしましょう。